アラヤは1903年、日本で初めて自転車用リムの生産を開始しました。ツバメ自転車は、戦後間もない1946年から生産・発売。キャッチコピー「二台にまさるこの一台」のとおり、金ツバメは当時の自転車の約二倍の価格でしたが、二台の自転車以上の寿命を有する高い品質を誇っていました。
ツバメ自転車は、日本の高品質自転車のブランドになりましたが、それ以外にも独自性が高い多くの自転車を開発し、スポーツ志向の高い自転車にも挑んできました。価格よりも品質を追求した金ツバメの思想も継承し、販売の易さよりも、オリジナリティを優先した自転車創りに顕れています。当時入手困難な輸入部品を多く採用し、内製のキャリアやオリジナルBBセットを装備した本格的キャンピング車や、1964年東京オリンピック開催を控え競技機材として開発したロード等を1960年代に発売。独創のフォールディングバイク、小径車、そして1982年の国内初のマウンテンバイクマディフォックスも、ツバメ自転車の遺伝子から、アメリカで芽生えたばかりのMTBへいち早く着目して、開発に辿りついたと言えます。
また、日本全体においても、自転車の愉しみ方、自転車創りの文化は世界に誇れるものがあります。近年ではシングルスピードあるいは小径車など世界に向けた日本発信のものが少なくありません。日本の自転車を見続けてきたARAYA。欧米にも影響を与えた伝統的なツーリング車、そして今後の自転車とあらゆる可能性を求めて、クラシックとモダーンのコンセプトを展開します。日本の自転車ブランドを自負。ARAYAの矜持です。
スポーツ車の最大の魅力は、ツーリングそしてサイクリングでしょう。競技を主に置くアスリートにおいても、機材であるロードに乗って、ツーリング的な楽しみをも見出している方は少なくないはずです。
ツーリングを主に置くのであれば、自転車は機材という枠を離れ、旅の道具としての端正な佇まいも求めたくなります。雨の多い日本の風土に必要なフェンダーや、バッグや荷物を積むためのキャリア等は、旅への機能であり、美しく組み付けられたそれらは、雰囲気への演出要素も大きいはずです。現代的な自転車には見られないこれらの要素。今までは、一部愛好家だけのオーダー車の世界でもありました。
日本で育まれたツーリング車の設計思想を引き継ぎ、現代的な部品仕様でアレンジしたジャパンクラシック。製品として誰でも入手できることを目指し、高いステータス性のあるモデルから、気軽に旅を楽しみたいモデルまでラインナップしました。